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2020年9月12日土曜日

新型クリップ

クリップの設計を変更し、射出成型で出来上がってきました!固すぎず、柔らかすぎず、ちょうどいい保持力にするのはなかなか難しいのですが、適度な保持力で上手くできました。指に当たってもケガをしにくいように、先端の角のRも大きくし、設計の工夫と気泡のない射出成型により耐久性も増しています。

左は3Dプリンターで発注前に試しに出力したもの。3Dプリンターで出力できるのは実際に使う樹脂と同じ材料ではないので、樹脂の弾性率の比較とこれまでの経験で特性を予測するしかないのですが、それでも数十万円する金型発注前に何度でも形状を変えてすぐ実物で試せるのは本当にありがたいことです。

 

2013年2月26日火曜日

シートバックFRP積層

プロフェッショナル・モデラーZ氏製作のシートバックFRPパネルが完成しました。シートのコーデュラナイロンの中に入って見えなくなってしまうのがもったいないほどの仕上がりです。コックピットポッドに使用している繊維密度の高い航空機用にも使われる綾織ファイバーグラス使用。


2012年4月19日木曜日

溶着設備改良

高周波ウェルダーの定盤の上に敷く絶縁素材ベークライト板を交換しました。溶着時、ベークライトの表面形状がそのまま製品の溶着部分の裏側の表面形状に映されます。そのため、定期的に交換が必要です。船体布が軽く動かせるようにするサイドのローラーコンベアも改良し、効率的に製造が出来るようにしました。
コックピットポッドに標準装備のシーソックの溶着風景。1000DポリエステルPVC使用で一般的な船体布並みの丈夫さです。水漏れがないように角は特に念入りにチェックしながら溶着します。さらに丈夫なクルーソーの船体布と同じウレタン素材で製作することも出来ます。新製品の開発は常に進めているのですが、一番の売れ筋はやはり原点のシーソック付コックピットポッドになります。

2011年5月11日水曜日

トランスフォーマーのコーミング

国際線で放り投げても壊れる心配がないようにトランスフォーマーのコーミングを分割式などで試作していましたが、FRP一体コーミングには到底及ばないレベルなので、FRP一体コーミングの断面をコの字に成形せずL字で作り剛性を下げ、そこそこねじれる柔らかい感じにしてみました。その代わりにニーブレイスパイプにベルクロ止めし、ある程度の固定感を持たせました。L字にしたことにより、300gの軽量化と、かなり乱暴に扱っても壊れる心配が少なくなりました。
 かなり硬いネオプレンスプレースカートでも装着できます。
(写真のものはサイズも一回り小さい相当なきついスカート)
 ベルクロ留めでコーミング自体は柔らかくてもしっかり固定されます。
今日はヨーロッパからクルーソーのハルに使用しているウレタン布のメーカーの方が来られました。laboratory(研究所)だけでも50人がいるという、世界的メーカーで、世界各地のさまざまな気候に耐えれるように世界中に劣化試験場があり、繊維のわずかなゆがみ一つまで検査する徹底的な品質管理で、最高品質のインフレータブルボート、軍事用といえば必ずこのメーカーの布を使用しているぐらいの信頼があります。今回日本に来られた一番の目的は、「FUKUSHIMA」原発で使用する特殊な防護服、インフレータブル仮設シェルター関係の仕事だそうです。

2010年12月19日日曜日

コックピットポッド成型法改良中

コックピットポッドをさらに軽量化するため、ポッド下側とコーミングの一体成型に取り組んでいます。これまではそれぞれ別に成型し、パテで接着していました。通常リジッドのFRPカヤックはこの方法でデッキとコーミングをパテで接着します。しかし、重なり部分のFRPが2重+パテの重量増加が避けられません。リジッドの場合はゲルコート仕上げ面がデッキとコーミングで反対側になるので連続的には出来ませんが、クルーソーのコックピットポッドの場合はポッド内面が仕上げ面なので、連続的に成型することが可能です。大変難しく時間のかかる型の変更・製作、さらに難しいFRP積層のテクニックが必要とされますが、完成が楽しみです。

2010年12月14日火曜日

リブフレーム設計

リブフレームの設計変更を行っています。以前はFRPでLアングル形状に成型していましたが、収納時のかさばりを少なくするため、12mm厚ABS板に材質変更、ガンネル、チャインの接合部はクリップ一体成型にしました。以前のリブと互換性があり、取替えも可能です。

2010年7月8日木曜日

フライス盤加工

フライス盤でスライドジョイント部分のパイプ、フットブレイス位置固定用パイプの溝、穴あけ加工をしています。繊維と樹脂の複合物であるFRPパイプに通常のドリルで穴を開けると、きれいに仕上がりません。そこで、サイドにも刃があるエンドミルを使いフライス盤で穴をあけます。エンドミルは横方向にも切削できるので、長穴も簡単に開けれます。




2010年7月7日水曜日

ジョイントパイプ外径切削

FRPパイプのジョイント部分のパイプの外径を旋盤で削っています。手間はかかりますが、スムーズにジョイントでき、しかしぐらぐらしないように適度なクリアランスを持たせるため、0.1mm単位まで正確に削ります。



2010年7月6日火曜日

デッキとハルの溶着接合

いよいよ船体布の最終工程。やり直しのきかないデッキ、ハルの溶着接合工程。ここで失敗すると、高価なウレタンなどの材料を用い、多くの時間をかけて作ったハルもデッキも同時に不良品になってしまうので、最も慎重に入念に位置合わせを行い溶着していきます。PVCに比べウレタンは素材自体の強度が高いので、溶着部分の強度もかなり高く、まずはがれることはありません。

ここまでくると、あとはエアチューブスリーブを縫い付け、バウエンド、ハンドル部分を補強縫いし、エアチューブを挿入して裏返して船体布の完成です。















溶着接合することにより、カヤックを傾けたときに、接合部分が水中に入っても水は全く入りません。この部分が縫い合わせと溶着接合では安心感が大きく違います。

2010年7月4日日曜日

高周波溶着

ウレタンハルの高周波溶着をしているところです。誘電性を持つウレタンに電界を印加するとウレタン分子に極性ができ、向きを揃えようとします。高周波は1秒間に何百万回も電界の向きを変えるので、ウレタン分子も1秒間に何百万回も向きを変え、ウレタン分子間で摩擦を生じ内部発熱して溶解し、2枚のシート間が分子的に結合します。熱風などの外部加熱と違い、電子レンジなどと同じ内部加熱のため、たとえば3枚重ねても1度に溶着できてしまいます。





































最後に拡げて溶着ミスがないか最終チェックします。
これでハルの完成です。
次の工程では、デッキとハルを溶着接合します。

ネオプレンストリップ接着

デッキ布のスターンフラップにネオプレンストリップを接着しています。クルーソーのデッキのスターン部分はフルオープンになり、組み立ての簡単さやメンテナンスが楽な反面、大きな開口部があるということは水が入りやすいということでもあります。組み立ての簡単さと防水性の両立、クルーソーではフラップの合わせ面に3mm厚の柔軟なネオプレンを接着し、左右あわせて合計6mmの凹凸に追随できる柔軟性に、防水バッグのような3重折り曲げと7本のバックル締め付けにより、十分な防水性を実現しています。

2010年7月3日土曜日

ロゴマーク貼り付け

バタフライカヤックスのロゴマークを貼り付けているところです。まず、サイドのウレタンハルの所定位置にマスキングテープを貼り、表面をサンディングペーパーで荒らします。ウレタンは耐摩耗性が高く、なかなか簡単には削れてくれません。だいたい荒らしてから、一度アセトンで拭くと、アセトンが浸透してやわらかくなり、良く削れるようになるので、もう一度サンディングペーパーで荒らします。両面に接着剤を塗り、30秒ほどで気泡が入らないように端をまず張り合わせます。 最後にローラーで十分圧着します。

















ハルの補修も同じ要領で行います。重要なのは表面を荒らすことです。ウレタンは接着剤と化学的に結合しているというより、むしろ物理的に荒らした表面の凸凹の引っかかり同士が接着剤でつながっている感じになります。しかし接着剤の性能は高く、このようにしっかり荒らして接着すると、まずはがれることはありません。 接着剤のすばらしいところはこのように物理的につながるため、ウレタンとPVCといった異種材料の組み合わせでも貼り付けることが出来るということです。
しかし、逆に荒らさないと、全くつきません。高周波溶着は分子的に結合するので最強です。ウレタンハルの製作に溶着技術が必要なのはこのためです。しかし、分子の異なるウレタンとPVCを溶着することは出来ません。一見溶着できたように仕上がりますが、ウレタン同士の溶着に比べると、溶着強度が極端に下がります。

今製作中のクルーソー460にはご購入者様のご希望により、オリジナルの船名を船体布に入れることになっています。このようにハンドメイドで製作しているため、オリジナル仕様の製作も可能です。

2010年6月11日金曜日

コックピットポッドフレーム製作工程

スペイン向けフレーム製作中です。
このコックピットポッドフレームを製作するのに、硬化待ち時間なども多く、1週間近くかかります。 工程は
1・型のワックスがけPVA塗布
2・ゲルコート吹きつけ
3・ガラス繊維積層
4・離型
5・切断
6・左右ガラス繊維積層接合
7・コーミングパテ接着
8・切断面サンディング
9・塗装
10・ガンネルフレーム接合部取り付け
11・足元キール接合フレーム取り付け
12・穴あけ
特にガラス繊維積層は気泡を限りなく少なくしつつ、樹脂が硬化し始めるまでの短時間に積層するのはかなりの職人技が必要です。また、片側1時間にも及ぶ積層中、気化したシンナーを吸い続けると喘息症状などを引き起こすので、エアラインマスクといってコンプレッサーからの圧縮空気を強制的に送り込むマスクをして作業をします。

2010年5月28日金曜日

バウ・スターンステム曲げフレーム

バタフライカヤックスのフレームはほぼすべての部分がFRPで作られています。写真はフレーム末端、船首・船尾の位置にあたるFRP製曲げフレームです。第一カーブ、第2カーブと2種類の異なったカーブをもつ曲線で構成されています。しかもデッキ、ガンネル、チャインのフレーム接続部分も一体成型されています。全体をs-glass繊維布で6プライ、接続部分は2重になり12プライ、エポキシ樹脂を浸透させ、加熱硬化させて成形します。地味な部分ですが、この複雑な形状を一体成形するのはなかなか難しく、熟練した技が必要です。

2010年4月1日木曜日

デッキ・ハルの溶着接合

フル生産中です。製作には多くの工程が必要で長くお待たせしますが、誠心誠意作っていますので、ご理解宜しくお願いします。一番上の写真はバウ側ハンドル部分です。テントシート業界スタンダードモデルのSEIKO社の総合送り3倍釜ミシンはウレタンやナイロンの分厚い生地を重ねても余裕で完璧な縫い目を作っていく頼もしいミシンです。力のかかるハンドル部分は3重に縫っています。バタフライカヤックス・フォールディングカヤックのデッキとハルの接合部はこのように一度デッキ布と、ウレタンストリップを縫い合わせてから折り返してデッキ布とウレタンストリップを溶着し、さらに、このウレタンストリップとウレタンハルスキンとを溶着するという手間のかかる工程を経て作られます。不可能と思えたPVCデッキ布とウレタンスキンという異種材料の高強度・完全防水溶着接合を可能にしました。




2010年3月12日金曜日

415&460 ボトム形状

クルーソー415(左)、460(右)のボトム形状の違いです。性能に大きく影響するコックピット下部分の形状、415の方は、ほぼV字型、460はマルチチャインのように、少しラウンドに近い形状になっています。
船の抵抗は主に水との摩擦と造波抵抗で決まります。水との摩擦を少なくするためには水との接触面積を少なくすることが必要です。同じ浮力で比較すれば、全長は短く、ラウンド形状が有利です。しかし、造波抵抗は全長により、急激に増加するので、全長が短くなればあるスピード以上は出ないということになります。かといって全長が長すぎても、今度は接触面積が大きくなりすぎ、摩擦抵抗が増えます。
以前2人乗り全長6.4mのフォールディングカヤックを作りテストした時、最高スピードは二人で思い切り漕げばすごいスピードが出るのですが、低速でも摩擦抵抗が大きいため、疲れてくると逆に全長の短いカヤックよりも遅くなってしまいました。長いカヤックを高速で使いこなすためには、それなりの腕力が必要です。普通の腕力の方は、ほどほどの全長のほうが平均速度は速くなります。
断面形状について半円のラウンドが一番接触面積が少なくなるのですが、安定性は全くなくなります。実用的な安定性を持たすには、ほどほどの幅と平に近い形状が必要です。また、末端の形状もスピード、回転性に大きく影響します。一つ一つ理論的には説明は出来ても、実際にはさまざまな要素が組み合わさって性能が決まるので、それぞれの要素のバランスが一番重要で、やはり実物を作ってはテストを行い、少しずつ調整していくということになります。バタフライカヤックスのデザインコンセプトは、十分な安定性を確保しつつスピード性能を持たせ、自在に回転できるという操作性のバランスが特徴です。
415と460の違いは415は瀬の中の岩をよけるときに突然傾けても大丈夫な十分な安定性と岩をとっさに避けれるように回転性優先、460は少しラウンドに近い低摩擦形状スピード優先。
昨年ご購入者様から、415については、「安定性・操作性が抜群にいいのにスピードも速いのにビックリ」、460も「スピードが速いのに操作性抜群」と高い評価を得ています。





2010年1月24日日曜日

クルーソー460コンパクト収納モデル

クルーソー460のゆうパック170cm対応モデルの試作に成功しました。415に比べ、フレームが長いので、どの位置で分割するか、また扱いやすいようにどういう手法でフレームがバラけないようにまとめるか 、試行錯誤を繰り返し、415とほぼ同じような収納・組み立てに収めることが出来ました。

2010年1月21日木曜日

スーパーストレングスFRPパイプ

新型のFRPパイプを使用しての製作を始めました。昨年さまざまな仕様のパイプの強度テストを重ね、最適な剛性と最高の強度を持つパイプが完成しました。 航空機などに使われる先端複合材料S-グラス繊維を使用しています。