2010年2月27日土曜日

2010年モデル改良部分6

エアチューブバルブについて。昨年ご購入者様より、「空気を口で入れる方法はないですか?出来るだけ荷物を少なくしたいから、ポンプを持っていきたくない」というご要望もありました。バタフライカヤックスが使用しているナイロン繊維補強ウレタンメンブレンとインフレータブルボート用のバルブは、一般的な補強繊維なしビニールメンブレンとネジ止め式バルブに比べ、折りたたみ式カヤックにしてはオーバースペックのように思われるのですが、補強繊維なしビニールメンブレンとネジ式バルブは、長く使用していると繰り返しの折れ曲がりなどで空気漏れが起こることが多いように思われます。
が、インフレータブルボート用バルブはスプリングで強力に閉じられているので、ホースを通して送る息の圧力では十分な圧まで空気を入れることが出来ませんでした。解決策はないか?まず、バルブとホースをつなぐバルブアダプターを改良しました。通常はバルブアダプターをねじ込んでもバルブは開きませんが、バルブアダプターの最適位置に突起を設ければ、ねじ込むと自動的にバルブボタンを押すことが出来ます。この状態ではバルブは開いているので、息の圧力でも十分な圧まで空気を入れることが出来ます。しかし、バルブは開いた状態なので、バルブアダプターを取り外す前に空気が抜けてしまいます。そこで、ホースの末端に逆止弁を設けました。標準装備のダブルアクションポンプで空気を入れる際も、ポンプ内部には逆止弁の構造を持たないので、ホース末端には逆止弁が必要です。
この息で空気を入れるための改良により、もう一つ、普通にポンプで空気を入れるときも、ポンピングに必要な力が、かなり軽くなりました。それはスプリングが働かない状態で空気を入れれるためです。思わぬうれしい収穫でした。
バルブ、アダプタとも、初めからこの構造を持つ理想の製品が見つかり、2010年モデルより、変更しています。